私たちは、青森県内の雑誌編集者や、元新聞記者、デザイナーら編集やライティングに携わる者たちで構成する団体です。私たちの活動は、SNS全盛時代にあっても、地域の情報を正しく、意思をもって言語化する、伝えることを目的としています。
その一環として、県内の編集にかかわる人たちの受注窓口としての機能や、相互の資質向上、活字に親しみ発信する層の裾野を広げる共益的な取組を担います。
また、地域の課題を編集思考を通して可視化、言語化することで、一緒に解決手法を考える「中間支援機能」を獲得し、地域に貢献していくことを目指しています。
活動をスタート
あおもり地域編集会議は、2018年8月に前身の団体が「準備室」として活動を開始。青森県内の自治体で活動している「地域おこし協力隊」が、活動として求められている「情報発信」の手法を学ぶ目的で、2018年11月から、有志の活動として始まりました。3か月に1回のペースで青森市内で勉強会が開催され、県内全域から参加者が集まりました。
準備室から新体制が発足
準備室としての活動は、勉強会として全5回の開催、延べ100人以上の県民が参加する実績を残し、2019年11月でいったん終了しました。しかしこの活動に関わった編集者やライターら有志で、県内のライティング等の受注窓口、継続的に勉強会を開催する体制の必要性を議論する機会が生まれ、2020年春に「あおもり地域編集会議」が発足しました。
「地域の編集者」養成講座を開催
あおもり地域編集会議は、青森県庁の外郭団体あおもりリーダー育成プラットフォーム様の「民間主導型人財育成プロジェクト事業」に採択され、2020年9月から2021年2月までの間に、キックオフを含め3回の交流会、全5回の連続講座を開講。通年受講者35名の枠は満席となり、最終的に雑誌、ウェブ等に受講者の執筆した記事が掲載されました。
代表・下池康一 あいさつ
青森県はかつて多くのタウン誌が存在し、地域の物語や話題を伝える活字文化を形成していました。しかし近年は終刊・廃刊・季刊化が相次ぎ、こうした文化が大きく損なわれている局面にあると痛感しています。
地域の魅力や個性を伝える「情報」は、SNS全盛の時代にあっては、誰でも生み出せる可能性があります。
しかし、その背景にある課題や想いなどを掘り起こし、目に見える事象との間に断層を起こすことなく、整合性をもってヒト・コト・モノの持つ「物語」「道筋」を言語化・可視化する技術は、簡単に育つものではないとも考えています。
私たちは、こうした危機感に立脚し、2018年から「地域の編集者」を増やす活動を始めました。
『地域の編集者』という言葉には、各地域で物語を掘り起こし言語化する「地域在住の」編集者という意味と、地域の課題認識に基づいて解決の道筋をつけられる「地域そのものの」編集者(コーディネーター)という、2つの意味を持たせています。
私たちの取組が、故郷・青森を、地域を残す一助となるよう、力を尽くしてまいります。
あおもり地域編集会議 運営事務局
一般社団法人EDIT青森
代表理事 下池康一